令和元年12月に製作した朱印に続き令和2年10月に一乘寺としては、2つめの朱印が完成した。法華宗の宗紋である六本桜の紋を朱印に作成した。
六本桜の由来は、六法類からきていて六つの流れをもつ派があってその派が一つになって法華宗が結束されているシンボルを表したものである。
両方の朱印を使用する事によって一乘寺の御朱印が完成した感がある。
昨今の御朱印ブームで、当一乘寺も、他ならず全国各地より集印目的に来寺される方も多くなり、この度の朱印完成に至りました。
本年春に、朱印制作の相談を函館在住、美術商経営をされている加藤氏に相談した所、日本工芸会理事もされている、福岡在住、人形師の中村信喬先生にお願いするという事に至りました。
作家は、陶土の彩色・木彫・石彫・非鉄金属・国宝を含む文化遺産の修復・染織・能面打ち等々、明治以降五本の指に数えられる先生でした。
昨年と本年に世界二大法王とも謁見されていると云う、日本工芸会を代表する先生に依頼することが出来ました。
そして、この12月22日の冬至の日、一乘寺に、朱印を奉納する運びとなりました。
朱印には、夏椿が使われており、中村先生が仏教の聖樹であるフタバガキ科の沙羅樹(さらのき)に擬せられ、この名がついたといわれる為、木目の細かい硬い部分を厳選して使用して制作したとの事でした。
大国山一乘寺の「国」は「國」と云う文字を彫り、土地を矛で武士が守りぬきそれにより人々が安息に住む事が出来る領土という意味合いを持っているので一乘寺が、人々の安息の場所であり続けて欲しいという想いより、考えて制作頂きました。当一乘寺として、寺宝として大切にして参りたいと思います。